2012年度 社団法人 橿原青年会議所 理事長所信
理事長所信

我々は行動する。そのために今存在する。
~未来を信じ志の結晶を次世代へ~
理事長 田野瀬 太道
~はじめに~
バブルの崩壊とその後も続く景気低迷。長引く少子高齢化と人口減少。わが国の国力は衰退の一途をたどり、数年前より第三の維新を希求する声が国民に渦巻いていた。そんな中、2011年3月11日、東日本大震災がわが国を直撃した。 震災直後の惨状を新聞やテレビで見るほどに、国民の大半、また海外メディアはわが国の崩壊を憂えた。それほど震災の被害は甚大無比なものであり、国民にとって多くの物質的なものだけでなく精神力をも削ぎ落とした。
我々はこのままでいいのか?私たち国民が日本の未来を諦めていないか?そのうち誰かが震災を復興させ、そのうち誰かが景気の良かった時代に戻してくれると考えていないか?
私は日本の未来を信じたい。かつて先人たちは奇跡と賞賛されるほど、歴史上多くの困難を幾度となく勇敢にくぐり抜けてきた。そこには甘えも恐れも諦めもなく、未来を信じる強い想いがあった。いみじくも1949年に青年会議所が創立されたのも、戦後の荒廃した日本社会を新しく再建させるのは青年の仕事であるという志があったからこそである。我々橿原青年会議所メンバーがこの現代の難局を突破できないという明確な理由でもあるのか?あるとするならば我々の内なるものの差異と覚悟の度合いだけではないか。
私は、まず国民が日本の未来を信じること、未来に希望と夢を持つこと、これこそが我々が標榜する「明るい豊かな社会の創造」への第一歩だと信じている。そのために我々橿原青年会議所は颯爽とした若者の風をこれからも地域に吹かせ続けなければならない。
~まちの未来を信じる~
橿原青年会議所は建国の地である橿原市を中心に磯城郡、高市郡を含め1市4町1村をテリトリーとして活動している。そこに経済基盤を置き家族とともに住み暮らす我々はまちの将来に対し無関心ではいられないはずである。誰しも住み辛いまちよりも住み良いまちを望むことは当然である。家族にとってとても危険で緊張感のあるまちより、安心安全なまちの方が良いに決まっている。経済活動をするにも不正や不法行為がはびこるまちより、公正で公明なまちの方が健全な経済活動ができるのはいうまでもない。
我々のテリトリーにはわが国の宝ともいうべき多くの歴史的・文化的遺産が点在する。地域の発展を考えたときにその宝を活用しない手はないはずであるし、我々はインターミディアリーらしさを発揮しその宝の活用方法を引き続き真剣に考えていくべきであろう。また青年経済人として地域経済の一翼を担う我々は「先ず隗より始めよ」の言葉通り、自ら率先し「三方よし」の精神を体現していく必要がある。地域経済の底支えはやはりその地域に住む我々が率先するべきであり、地域らしさを増幅させながら着実に進めていくしかないのだ。
重要なのは、そこに住む我々だからこそまちの現状、そして潜在的価値、優位点や劣る点、不足部分があるならそれを解消するための最善かつ最良の方法を既に知っているということである。あとは「そのうち誰かがどうにかしてくれるだろう」という精神を捨て、主体的に行動することだけであろう。
スキルを持ち、行動するモチベーションを持つ我々にとって何よりも大切なことは、我々の住むまちの未来は我々の想いと行動にかかっているということを改めて認識することではないか。
私は、我々の想いと行動こそがこのまちのあるべき未来を具現化する最大の推進力であるということを信じている。
~ひとの未来を信じる~
「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」これは戦国武将の武田信玄が詠んだ歌である。人材こそが国家の基本であり、そして国家発展のため国力の源泉であるひとに対しては、何よりも情理を尽くすことが重要だという意味である。地方大名が群雄割拠し下克上の嵐が吹き荒れ、世相や社会情勢がおそらく平時よりも荒廃していたであろう戦国時代の有力大名が、この様な言葉を残しているという事実に私は改めて気づかされるのもがあった。政治経済の混乱が続き先行きの不透明感が蔓延する現代社会と戦国時代との時代背景を重ね合わせることで、この言葉の真意は現代人に失われつつある大切なものに対して時代を超える普遍的なメッセージと警鐘を発してはいないか。
ひとがひとである限りひととの関わりを無くしては語れない。私たちは大なり小なり国家や社会や家族というコミュニティに属しながら今を生きているといえる。そして「今を生きている」ということは、それだけで過去の先人たちの意志を引き継いでいるということであり、更にはそのコミュニティの未来に対し責任を負うということと同義であるといってもよい。
つまり我々は過去と未来をつなぐ責任世代であるということを理解しなければならない。そしてひとづくりこそが我々の目指す明るい豊かな社会の実現のための近道であることを再認識しなければならない。過去を受け入れ未来を見すえる私たちにとって一番必要なことは成長であり、一番あってはならないことは後退や停滞や現状維持であるだろう。我々には自らのひととしての能力向上に余念なく取り組む必要があるし、次代を担う人材育成に対し全身全霊を傾ける義務があるのだ。
私は、ひととのつながりを感謝し、ひととの関わりを尊び、ひとに対して情理を尽くす姿勢を忘れない限り、そしてその想いが次世代に引き継がれていく限り、私たちの未来は明るく拓けていくものだと信じている。
~我々の未来を信じる~
本年、橿原青年会議所は創立40周年を迎える。過去39年間の先輩諸兄による血の滲むような努力と活動に思いを馳せたとき、心からの感謝と感動の思いを感じずにはいられない。現在、そのおかげで我々は地域より愛され必要とされる価値を有する団体に所属していることになるからである。我々は決してその意義を忘れてはならない。そして同時にその意義を行動とともに未来の我々に伝え続けていく必要があることも忘れてはならない。
本年を40周年という記念すべき節目の年にするためには、我々の「過去・現在・未来」を大きく対外に発信すると同時に、地域住民に対し我々の存在価値をブランディングとともに伝播していく必要がある。そして引き続き我々が50年、60年とその価値を失うことなく存続していくためには、地域に眠る我々の同志を1人でも多く発掘しなければならない。つまりは「今」を生きる我々がいかに考え行動するかによって、現在のみならず過去や未来にまでおよび、我々に対する対外価値や対外評価や組織そのものの存続をも決定付けるということを肝に銘じなければならない。
我々は「明るい豊かな社会の創造」という理念に共感と賛同を覚え、建設的で前向きな行動を起こすためにそれぞれの「想い」や「志」のカケラを持ち寄り参集した団体である。そんな我々が未来を信じ、地域を愛し、ひととのかかわりを尊びながら組織的行動を起こすことにもはや甘えやためらいは必要ない。
私は信じている。「志」を持つことの崇高さを。そして「志」のあるところには必ず未来への道が拓けていくということを。
私は信じている。「志」を持つ組織の力強さを。そして「志」を持ち行動する我々は、未来永劫我々の愛する地域の発展とともにあることを。
~おわりに~
「バタフライ効果(butterfly effect)」という言葉を知っているだろうか? ブラジルでの蝶の羽ばたきがテキサスでトルネードを引き起こす、と比喩され、力学の中のカオス理論で引用される現象のことである。その理論を借りると、私たち人間は地球上で生活している限り、知らず知らずのうちに多くの影響を多方面に及ぼしているということができる。決して良い影響だけでなく悪い影響もきっとあるだろうが、ここで私が心強く感じるのは、我々が何か行動を起こしさえすれば、必ずどこかに何らかの影響を及ぼすことができるという事実である。
これらを踏まえ、本年橿原青年会議所はどの様な行動をするべきなのだろうか。既に答えは出ている。未来を信じ、志を集結した我々が考える「まちとひとにとって必ず良い影響を与えると考えた」事業を実行していけばよいのだ。もともとまちづくりやひとづくりに答えやゴールがあるわけでない。ならば我々は今最善と考える事業を細心の注意を払いつつ最高の形で実施できるよう努めるのみである。
JCはよく「学び舎」や「修練の場」や「失敗をも勉強として学べる場」といわれてきた。誤解を恐れずいってしまえば、JCは上段のことを遵守さえしていれば「どんな事業も間違いではない」のである。
もし事業実施に迷いが生じたらどうすればいいのか。それは同じ志の仲間と悩みを共有し解決すればいい。もし自信を失いかけたらどうすればいいのか。それは過去39年間に我々の先輩が歩んできた道を見ることで自分に対する確信を深めたらいい。我々は、甘えることなく恐れることなく諦めることなく、青年としての英知と勇気と情熱をもって行動し続けよう!
Ask not what your country can do for you,
ask what you can do for your country
(1961.1.20 John Fitzgerald Kennedy)
祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません、
あなたが祖国のために何をできるのか考えて欲しい
(ジョン・F・ケネディ)
国や地域や家族や他人があなたのために何をしてくれるのかを待つ道より、あなたが国や地域や家族やひとのために何ができるのかを考える道をいく。
考え行動し、行動を修正し考えを改める。そして行動しさらに考える。
この行為の連続こそがJCの本懐。行動することがJAYCEEの存在意義である。
― 基本理念 ―
我々は行動する。そのために今存在する。
~未来を信じ志の結晶を次世代へ~
― 基本方針 ―
1. 志を結集させることで未来につながる強固な組織の確立
2.スキルとモチベーションを持つ我々による確かな地域社会の創造
3.過去と未来をつなぐ責任世代としての研鑚と次代を担う人材の育成
4.第11回橿原夢の森フェスティバルへの参画
5.一般社団法人への円滑な移行




